離婚前別居のメリット・デメリット|実行前に知っておきたい判断基準
別居は、単に住まいを分けるだけでなくその後の離婚手続きや生活に大きな影響を与える可能性を持っています。別居がもたらすメリットとデメリット、法的な意味合いを理解の上、今別居をすべきかどうか冷静に判断することが大切です。
別居を検討する際に知っておきたい重要なポイントをまとめましたので、ぜひご一読いただければと思います。
別居によるメリットとは
別居がメリットをもたらすこともあります。
まず挙げられるのは「精神的に落ち着くことができる」という点です。口論が続いているような状況などでは、別居により緊張から解放されることが精神衛生上の大きなメリットとなるでしょう。物理的に距離を置くことでストレスは大きく軽減されます。
また、落ち着ける環境へと変わることには「冷静な判断がしやすくなる」というメリットもあります。今後の具体的な計画を立てられるようになったり、また、自分自身の時間を確保することで仕事に集中しやすくなったり、これまで制限されていた活動に取り組むことも可能になるでしょう。
そして離婚を前提とする場合であれば、「別居を理由に婚姻関係の破綻が認められやすくなる」という点も大きなメリットです。DVや不倫など大きなきっかけがないケースでは離婚をしたくてもなかなかできないことも珍しくありません。しかし、別居期間が一定以上存在しておりすでに婚姻関係が破綻していると法的に認められれば、離婚請求が通りやすくなるでしょう。
同時に、別居期間中に新しい生活への準備を進めることもできます。就職活動や資格取得、子どもの環境を整えるなど、離婚後の生活基盤を築くための猶予期間として使うことができます。
さらに、子どもがいる家庭における重要なメリットとして「子どもを争いから遠ざけることができる」というメリットも挙げられます。夫婦間の口論・ケンカなどが日常的に続いている場合、子どもの心にも負担がかかっています。子どもの精神的発達に悪影響を与える可能性がありますが、別居により子どもをその環境から遠ざけられるのです。
別居に伴うデメリットとは
別居には上記のメリットがある一方、いくつかデメリットも存在します。その場の気持ちだけで感情的に動くのではなく、リスクも考慮の上慎重に決断すべきです。
たとえば「経済的負担が大きく増えてしまう」というデメリットがあります。生活拠点が2つになるということは、家賃をはじめとする各種生活費が二重に生じるということを意味します。単純に2倍の費用がかかるわけではありませんが、経済的な余裕がない家庭だと生活に支障をきたすおそれがあります。
また、「関係性を修復する機会が減る」という難点もあります。距離を置くことで夫婦間のコミュニケーションが減少しますので、気持ちを落ち着かせることで状況が好転する可能性もある反面、関係修復の可能性が下がる可能性もあります。離婚を決意しているケースなら大きな問題とはなりませんが、別居をしながら今後の方針を決めていきたいと考えているのであれば要注意です。
さらに、「子どもへの負担」にも留意すべきです。離れて暮らす親と子どもとの関係が良好なものであったのなら、離れてしまうことが子どもにとっての大きなストレスとなってしまうおそれがあります。片親と離れて暮らすことで情緒不安定になるリスクもあるため、心のケアが必要になるかもしれません。
別居をすべきケースとすべきではないケース
メリットとデメリットを踏まえた上で、本当に今別居をすべきかどうかを考えましょう。
たとえば「暴力を振るわれている」「子どもに対する虐待がある」などの事情があるのなら早いうちに別居をして安全を確保すべきです。身体的な暴力はもちろん、精神的な暴力やハラスメントを受けている場合も別居により被害を防ぐと良いでしょう。
また、「離婚を前提に準備を進めたい」というケースでも別居が有効な手段といえます。離婚の請求を認めさせるため、離婚後の新生活への準備期間とするため、別居が効果的です。
一方で「経済的余裕がまったくない場合」や「できれば関係性を修復したい場合」、そして「離婚原因の証拠を集めたい場合」などでは慎重に判断すべきです。すぐに別居をしてしまうことで経済的に困窮してしまったり、関係性の修復が困難となってしまったり、DVや不倫などの証拠を集めるのが難しくなってしまったりするおそれがあります。
そこでご自身だけで決行してしまうのではなく、できれば離婚問題に詳しい弁護士に相談して、法的なアドバイスを受けることをおすすめします。
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吉岡 正太郎Yoshioka Shotaro
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- アーチ日本橋法律事務所開設
事務所概要
Office Overview
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